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公正で適正な介護ビジネスが必要とされている

介護ビジネスの罠 (講談社現代新書)

 

 この本に書かれている介護ビジネスの実態は恐るべきもので、法令遵守どころか常識的な倫理観さえ欠如した事業者が多いということを赤裸々に記している。

 著者はこうした違法で質の低い介護ビジネスに対して行政の対応が十分でなく、行政のそうした不十分さがますます介護ビジネスの悪化を招いているという。

 それは正当な見方に思う。

 

 だが同時に介護を巡る雇用環境の悪さ、倫理低下を招いているのは矛盾するようだが行政の支援が十分でないせいであることのようにも思われる。

 要は日本の介護ビジネスは社会保障に決定的に関わるという点から、削減される社会保障費の最前線に立たされ、その矛盾に最も晒されているのであり、根本的な制度設計から練り直されなければいけない危機的状況にあるのだ。 だから行政の締め付けを厳しくすれば良いという問題でもなく、事業者自体の拡大は好ましいことである。

 問題は介護事業自体を優遇するのではなく、介護職にある者を優遇するシステムを作り出せるかにあるように思う。 介護職がこれからの日本ではおそらく医師や弁護士以上に必要とされる専門職であることは容易に想像できるが、政府はそうした流れに適切に対応しているとは言いがたい。

 

 一般に市場的公平と社会的公平は一致しないという点を考え、また社会保障が社会的公平に関わる問題だということを慮れば、公費の根本的なサポートを必要とする業界であることは確かだが、またそこに公費抑制の立場から市場原理を導入しようという政府の一貫しない態度が逆に制度設計に無理を生じさせ、その陥穽をついた不正をはびこらせる原因になっているように思われる。

 

介護ビジネスの罠 (講談社現代新書)


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