わかりやすくフィンテックについてまとめている
週刊ダイヤモンド 2016年 3/12 号 [雑誌] (FinTechの正体)
フィンテックと一言に言われているが、その内実はさまざまある。
あくまでフィンテックとは金融とITテクノロジーの融合によって生まれる金融革命の総称である。
- フィンテック(Fintech)とは、Financial Technologyのこと。ファイナンス (Finance、財政) のFinと、テクノロジー (Technology、技術) のTechを合わせて創り出された造語。 ITと金融業(会計、銀行、クレジットカード、証券取引、投資ファンド、保険など)を.. 続きを読む
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フィンテックの中で最も衝撃度が大きいのはブロックチェーンであり、これは金融の仕組みそのものを変える可能性がある。 それ以外のフィンテックはなんだかんだいって既存の金融枠組みの中での革新に過ぎないが、ブロックチェーンだけは既存の金融枠組みを破壊し外側に拡大する性格を持つ。
ブロックチェーンは従来国家権力によって保証され管理されていた通貨や金融取引の信用性を民間で膨大な数の人々が相互参照することで賄おうというものだ。 この技術は災害や戦争など国家機能や一国経済が大きなダメージを受けるような事態が起こっても破壊されない金融システムを提供する可能性がある。
ただ一方で問題点がないわけではなく、犯罪組織に広大なマネーロンダリングの場を提供する可能性もあり、また戦争時に敵対国に対して行われる預金封鎖などの経済制裁の効果を低める。
これには賛否両論あるだろうが、少なくともブロックチェーン技術を拡大すると金融でのグローバリズムは拡大されるから、一国単位の金融経済統制が難しくなっていくだろう。
とはいえ、今号のダイヤモンドにはとくに深い解説はなく、表面的な紹介にとどまっている印象だ。 いくつか事例を新たに取り上げているとはいえ、以前エコノミストでやったフィンテック特集とほとんど大差はなく感じた。
週刊ダイヤモンド 2016年 3/12 号 [雑誌] (FinTechの正体)