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金融部門の暴走が招いた国家崩壊の危機

 

 リーマンショックの背景に迫るドキュメンタリー。

 金融界がサブプライムローンなどでいかに顧客と社会を欺き、はては政界に入り込んで自己の権益の確保に走ったかが詳しく紹介されている。 さらには危機のあとの自らの損害を穴埋めするのに政治力を使って税金を投入させた事情も詳しい。

 このドキュメンタリーは幅広い関係者にインタビューしており、その証言に生々しさがあるのも特徴だ。

 

 だが重要なのは後半かもしれない。 政財界の癒着は従来から指摘されていたが、とくに後半以降学界との癒着問題に迫っていくのは面白い。 アメリカでは財界と近く多額の寄付を受けた私学に対し、そうした補助がなく授業料に頼る国立大の授業料が高騰し、高等教育全体に影響が出始めている。 財界による学界支配が進んでいるのである。

 日本も目下教育改革真っ盛りだが、その内容はひどくアメリカナイズされた方向へ進もうとしている。 国立大学の補助金は年率1%の割合で減らされ続けている。 早晩日本の大学は資金に窮してアメリカと同じように財界と利害を共にする共生関係に入るかもしれない。

 その功罪は一概に論じ得ないが、この映画が告げるアメリカでの事例を見れば、財界と癒着した学界が批判的精神を失い、社会にはびこる危機を告発する能力を失ってしまう恐れは大いにある。

 

 さてサブプライムで国家破綻の危機にまで陥った、本映画の冒頭にも登場するアイスランドであるが、その後強烈な各国の非難にあいながらも海外資本に徹底的に抗し、自国の国民を守り抜こうとした。海外預金者や投資家の反対を押し切って国民投票の結果を梃子に銀行を破綻させたのである。

 その後の結果はご存知のとおり、アイスランドは急速に経済復活をなしとげ、安定に向かっている。 アイスランドに学ぶべきこと、国民つまり納税者の保護をすることが百年の大計である。

 かたやアメリカはといえば、この映画で描かれるように、金融界出身のいい加減な政策担当者がリーマンを突然つぶし、金融危機を招いた挙句、多額の資金投入をして当の政策担当者の出身金融機関を守るようなでたらめなやりかたを押し通す。 国民がテント村に追いやられていく様子が哀愁を誘う。

 


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