トランプ旋風の裏で高まるイデオロギー対立、そして地域別特集は注目のヨーロッパ
Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2016年 3/29 号 [もしもトランプが大統領になったら]
今号はまずトランプ大統領特集。ニューズウィークはトランプ現象の裏にオバマ政権成立の衝撃があったことを論じている。
オバマ旋風で人種主義を超えた多元的なリベラルで民主的なアメリカという姿が示された。それに対し、トランプ旋風を支えるのは白人優位の伝統的なアメリカを守ろうとする動きだ。彼らは白人優位の伝統的なアメリカが崩れていく現状を「逆差別」として捉える。
ニューズウィークはトランプ大統領は政策的には平凡な人物になるだろうし、トランプは本選に進んでも勝てないだろうという。トランプ氏が大きな流れに乗ったことは確かだが、彼を中心とした流れは継続しないとみているようだ。 たしかにそうかもしれない。 オバマ大統領はそのカリスマ的人気の割に政権での業績はそれほど劇的だったとは言えないだろう。 そしてオバマ旋風がもたらしたものがトランプ旋風だったとするなら、彼のもたらした多元的なアメリカとはイデオロギー対立に引き裂かれたアメリカだったといえるかもしれない。だが面白いのは右派と左派というイデオロギー対立の両翼はむしろ一致してトランプ氏に批判的というところだろう。そうするとトランプ旋風を支えているのは実際は思想信条のはっきりしない無党派的な大衆ということになる。
大衆を巻き込んでトランプ旋風の波紋が言論・表現の自由という人権の問題にまで踏み込み始めている様子さえニューズウィークはしっかりと捉えている。
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地域特集の最終回はEU。 さすがに最新のテロ事件は織り込んでいないが、分裂の危機に揺れるEUの現在を切り取っている。
ギリシャ危機をきっかけとした経済不均衡の問題、テロ脅威と結びついた反移民の流れは反EUの極右政党を台頭させている。 注目のイギリス離脱問題については残留でも離脱でもEUに試練となることをわかりやすく論じている。
個人的にはもう少し突っ込んだ記事を期待していたが、見通しはよく読みやすい内容。
Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2016年 3/29 号 [もしもトランプが大統領になったら]
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